1.2 動作環境¶
Docker Desktop for Windows を導入するために必要なシステムの要件は以下のページに記載されています。
System requirements
https://docs.docker.com/docker-for-windows/install/#system-requirements
注意
Docker Desktop for Windows は、バックエンドとして Hyper-V または WSL2 が利用できます。本書では WSL2 バックエンドの利用を前提として説明します。
Windows マシンが以下を満たしていることが必要です。
Windows 10 64bit
Home or Pro 2004 (build 19041) or higher
Enterprise or Education 1909 (build 18363) or higher.
We recommend Home or Pro 22H2 (build 19045) or higher, or Enterprise or Education 22H2 (build 19045) or higher.
Minimum required is Home or Pro 21H2 (build 19044) or higher, or Enterprise or Education 21H2 (build 19044) or higher.
We recommend - Home or Pro 22H2 (build 19045) or higher - Enterprise or Education 22H2 (build 19045) or higher
Minimum required - Home or Pro 21H2 (build 19044) or higher - Enterprise or Education 21H2 (build 19044) or higher
WSL2 機能の有効化
WSL2を正常に実行するためのハードウェアの前提条件
SLAT (Second Level Address Translation) 対応の 64bit プロセッサ.
4GB システム RAM.
BIOS レベルのハードウェア仮想化サポート
BIOS 設定で有効化する必要があります。詳細は以下のリンクを参照してください。
WSL 2 バックエンドについて¶
Docker Desktop WSL 2 バックエンドの詳細は Docker Desktop WSL 2 backend を参照してください。
WSL2 バックエンドで動作する Docker コンテナとファイルを共有する場合、Linux ディストリビューション上のファイルシステムをバインドマウントする方が性能が向上します。
Windows ファイルシステム上のファイルにアクセスする場合は WSL2 より WSL1 の方が高速なパフォーマンスを実現できるようです。これについては WSL 1 と WSL 2 の比較 を参照してください。
1.3 WSL2 機能の有効化手順¶
WSL2 バックエンドを利用するには、Windows の WSL2 機能を有効化する必要があります。ここでは有効化の手順の概要を説明します。
有効化の手順の詳細は Microsoft のドキュメント Windows 10 用 Windows Subsystem for Linux のインストール ガイド の 手動インストールの手順 を参照してください。
WSL のインストール¶
PowerShellを管理者として実行します。
- [クイックリンク] メニューを表示します。
表示するには、 [ スタート ] ボタンを右クリック、または Windows ロゴ キー + X キー を押します。
を選択します。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と確認を求めてきたら [ はい ] を選択して続行します。
"Linux 用 Windows サブシステム" オプション機能を有効化します。
PowerShell で以下を実行します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
"仮想マシンプラットフォーム" オプション機能を有効化します。
PowerShell で以下を実行します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
WSL のインストールを完了するため、マシンを再起動します。
Linux カーネルアップデートパッケージ のインストール¶
下記のリンクから最新のパッケージをダウンロードします。
ダウンロードした更新プログラム パッケージをダブルクリックして実行します。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と確認を求めてきたら [ はい ] を選択して続行します。
WSL2 を既定のバージョンとして設定する¶
PowerShell で以下を実行します。
wsl --set-default-version 2
Linux ディストリビューションのインストール¶
Microsoft Store を開き、希望する Linux ディストリビューションを選択します。
上記のリンクをクリックすると、Microsoft Store アプリケーションを開きます。このとき、「このサイトは、Microsoft Store を開こうとしています。」という許可を求めるメッセージが表示されます。処理を中断するには
を、処理を続行するには を押します。
Microsoft Store の画面に表示された Linux ディストリビューションから一つを選択します。本書では
を選択した場合を想定して説明します。
選択した Linux ディストリビューション (Ubuntu) の説明ページが表示されるので、 入手およびインストールを実行します。
ボタンが表示されている場合
ボタンを押します。
「複数のデバイスで使用する」の確認ダイアログが表示されます。操作中のデバイスでのみ使用する場合は
を選択します。その後、
ボタンを押してダウンロードおよびインストールを実施します。
ボタンが表示されている場合
選択したアプリ (Linux ディストリビューション) を過去に Microsoft Store から入手したことがある場合、
ではなく ボタンが表示されます。ボタンを押してダウンロードおよびインストールを実施します。
インストールした Linux ディストリビューションを起動します。
インストールが完了すると、「この製品はインストール済みです。」というメッセージと
ボタンが表示されます。ボタンを押します。
「選択 Ubuntu 」というタイトルのウィンドウがオープンし、起動を開始します。
"Instaling, this may take a few minutes..." というメッセージが表示されるので、次の指示があるまで待機します。
デフォルト UNIX ユーザアカウントを登録します。
"Please create a default UNIX user account. The username does not need to match your Windoews username." というメッセージが表示されるので、Ubuntu 用のユーザアカウントを登録します。
デフォルト UNIX ユーザアカウントの詳細は 新しい Linux ディストリビューションのユーザー アカウントとパスワードを作成する を参照してください。
画面の指示に従い、新しいユーザー名、パスワード、およびパスワードをもう一度入力します。
Enter new UNIX username:
New password:
Retype new password:
登録完了すると、シェルのプロンプトが表示され、Linux のコマンドが実行できる状態になります。Ubuntu を終了するには "exit" と入力してください。
Linux ディストリビューションが WSL 2 モードで動作していることを確認します。
PowerShell で wsl -l -v を実行します。
PS C:\Users\xxxxxxxx> wsl -l -v NAME STATE VERSION * Ubuntu Running 2 PS C:\Users\xxxxxxxx>
VERSION の値が 2 であれば WSL 2 モードで動作しています。
「WSL2 を既定のバージョンとして設定する」で既定のバージョンを 2 に設定していれば、2 が表示されます。
値が 1 の場合は下記のコマンドで 2 にアップグレードします。
wsl --set-version Ubuntu 2
以上で WSL2 機能の有効化は完了です。